すばらしい日々 歌手:ユニコーン 作詞:奥田民生

1993年4月、ユニコーンの8枚目のシングルとしてリリースされました。ユニコーンは約半年後に解散(2009年に再始動)、この曲が第一次活動期のラストシングルです。
歌詞はこちらで。
この曲を発表する前に脱退した、ドラムの川西幸一に対して奥田民生があてたメッセージソングだと言われています。
確かに、昔からの仲間との関係性を描いてるように見えます。
僕らは離ればなれ たまに会っても話題がない
引用元
昔の友だちの事を思い出した時に、その親密度が不思議でならない事があります。
一緒に遊びに行ったり、笑ったり、泣いたり。それが当たり前の関係だったのに、ちょっと距離が出来て時間が過ぎると、どうしてあんなに自然に仲良く出来ていたのか、その時の自分の感情が思い出せない事があるのです。
もちろん、その友だちとは仲たがいした訳でもなく、ただお互いの環境の変化で会わなくなっただけなのに。時間は意外と人と人の間に壁を作ってしまうものなんですね。
いっしょにいたいけれど とにかく時間がたりない
引用元
人がいないとこに行こう 休みがとれたら
時間が作ってしまった壁を取り除くには、同じく時間と場所が必要なのです。
大人になってしまったら、どうしても仕事や家庭で制約ができて、お互い自由に会う事が出来ない。誰にも邪魔されない場所でちょっとだけ時間をかけて話せば、きっと昔の関係性を取り戻せる筈。
すばらしい日々だ 力あふれ すべてを捨てて僕は生きてる
引用元
君は僕を忘れるから その頃にはすぐに君に会いにいける
「全てを捨てながら力いっぱい打ち込む毎日はすばらしい日々だ」と自身の生き方を肯定しながらも、「そんな僕とは違う生き方を選んだ君には、わだかまり無く自然体に会いに行けるに違いない」と歌っているように見えます。
奥田民生が川西幸一へあてたメッセージソングとするなら、以上が私の勝手な解釈です。
しかし、この曲はユニコーンを解散する奥田民生がデビュー前の自分にあてたものであるという説もあるらしいのです。
そうなると「君」はすべて昔の自分。会って話がしたくても、話題もなけりゃ時間も足りないというのは、自分と向きあえる余裕がないという解釈ができます。
君は僕を忘れるから そうすればもうすぐに君に会いに行ける
引用元
紆余曲折、自分を忘れそうな時は、昔の自分に会って「原点回帰」するのも一つの手だよというメッセージだったのでしょうか。